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Poem
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投稿日
Jun 30, 2022

ストーリーが生む価値

 
いやー、ドラマですよね。やっぱり人生を賭けた勝負はドラマですよ。
The Match 2022 「那須川天心 VS 武尊」 本当に素晴らしかった。ここ最近で一番感動したエンタメでした。興行収入も1日で50億円と歴史に残る大イベントでしたね。
魔裟斗 対 KID 以来 こんなに格闘技が盛り上がる日が来るとは思いませんでしたが、なんだか感慨深いです。
 
はい、ストーリーが持つ価値という話でして。
私、アートが好きなんですが、現代アートってパッと見、意味がわからないわけですよ。今話題のNFTアートの最高額は75億円。バブってますが、この裏にはこの作品の持つストーリーがあると。
 
 
アート市場で言えば、アート界で強いパワーを持つキュレーター、美術館、アーティスト、ギャラリストなど、彼らが価値があるというものに、お金はついてくる仕組みになっています。しかし、その評価を感覚的にするのかというと、そうではないです。
 
アートの世界は西洋文化が作った仕組みで動いているので、蓋を開けてみると、ものすごいロジカルな世界なのです。なぜその作品に今、その価値があるのか、そこには多くの文脈が連なっていて、作品にはその価値を裏付けるような批評がしっかりとついています。そこには作品の持つアート文脈での新規性、歴史的背景、作品・作者の持つオリジナル性・世界観(その人しか表現できないもの)、などいくつかの項目によって評価されます。
 
その西欧文化が作ったルールを徹底的に理解して戦っている日本人アーティストもいます。村上隆さんはその一人で、かつてルイヴィトンとコラボしたり、UNIQLOとコラボしたり、作品の価値をあげるプレゼンテーション、歴史を現代のコンテンツに埋め込む技術、時代を読むセンスなど、抜群にヤバいアーティストです。彼のエポックメイキングとなった作品「My Lonesome CowBoy」を実物で見た時は、あー、この人はやばい人だと感覚的に理解したのを今でも鮮明に覚えています。
 
日本の伝統技術である仏教美術、日本のお家芸である特撮ヒーローモノで培われたフィギュア作りのノウハウ、世界に魅了するアニメやオタク文化と独自発展した大衆エロ文化、さらに戦後の日本のアメリカに対する劣等感と羨望を含めた歴史観など、一つの作品に幾重もの文脈をぶち込む天才的な概念作品と強烈なビジュアルは、時代を切り開く力をまじまじと感じました。
 
話がずれてしまいました。何を伝えたかったのかという、作品の裏にあるストーリーを知ると、より作品に価値が出るという話でした。
 
ということで、ここから本題です!笑 いや、前置き!!
 

田んぼから見える風景

 
Fusicではお米を育てるプロジェクトを今進めているのですが、、
 
FusicはITの会社です。このお米の生育状況を見てみようということで、こんなデバイスを置いて、毎日田んぼの状況を確認しています。
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このデバイスを作るまで、エンジニアの皆さんが基盤をはんだごてを使いながら工作して、田植え後にこのデバイスを設置するために、馬鹿でかいハンマーでパイプを打ち込んだり、色々な作業を経て、今に至ります。
 
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デバイスデバイスと言っていますが、彼の名は田んぼまもるくん。
彼が良い仕事をしてくれるんです。毎日彼が見る景色を共有してくれるんですね。
 
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雨の日もあれば・・・
 
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その雨が上がると、気持ちいい雲と空が広がる田園の姿。
自分たちが植えた稲は、毎日少しずつではありますが、成長しています。
 
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お米って普段スーパーで品種や生産地、値段を見て買っていますが、リアルにその生産の過程を知る機会ってそう多くはないと思います。今回この田植えで、実際に田んぼに足を突っ込んで、土の感触や匂い、肌に触れる感覚など、めちゃくちゃ多い情報と一緒にお米作りをしています。
 
冒頭でお伝えしたストーリーがたくさん詰まったお米が今まさに育っているのです。そして毎日送られてくる色んな顔を見せる田んぼの風景。かつての日本の暮らしが、自然とともにあったように、なんとなくその生活を追体験しているような気分になります。日々ストーリーは深まっていきます。
 
私は自然が大好きなので、こうやって自然に触れられる機会があるのは、とても豊かな時間だなーと感じていますし、毎日田んぼまもる君から送られてくる画像に癒されています。
 
そう言えば、この感覚、先日、福岡市美術館でみたミナペルホネンの展示会でも同じようなことを感じたのを思い出しました。自然由来のモチーフをベースとしたテキスタイル、生地から丁寧に作られるワンピースやシャツ。きっと着る人に、服で喜びを与えることができるんだろうなと展示会を通じて感じました。「洋服を作ることがゴールではなくて、着た人が日々の生活の中で幸せを感じることが大切」と皆川明さんのメッセージを見たときに、あー、ものづくりってそういうことだよなぁとしみじみ感じました。
 
📝
モノを売るのではなく、コトを売る
 
これから秋の収穫に向けて、まだまだお米のお世話が必要ですが、その体験自体がとても楽しみにです。そして年末頃には、作ったお米を食べれるのかぁ。。考えただけでニヤけてきます。
どんなことでも色々なTipsが詰まっていますね。以上、ポエムでした。
 
お米作りの話は、引き続きレポートしていきます!🌾
 
 


 
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